今年のCEATECで考えたこと。
2010-10-11


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ライターとして最も専門とするジャンルのひとつ、時計関係のイベントが連日続いたので書くのがずれてしまったが、10月5日、事前公開日に幕張メッセで開催されているCEATEC(最先端IT・エレクトロニクス展)に行ってきた。 華はやっぱり3Dイメージングとスマートフォン。 3Dイメージングは、メガネをかけずに3D映像が楽しめるインテグラルイメージング方式を採用した「グラスレス3Dレグザ」を筆頭に(内容を考えると20V型で24万円程度は超爆安!)、ソニーやパナソニックなど各社が3Dテレビの市販モデル、市販直前モデルやビデオカメラ、スチールカメラを公開。 そしてスマートフォンの方は、ドコモが発売するサムスン製の「ギャラクシーS」「ギャラクシーTab」など、またOSにAndroidを採用したスマートフォンやタブレットなどが多数展示されていた。 あとは、編集者として何よりも気になる、シャープの「ガラパゴス」に本格対面。 3Dイメージングもスマートフォンも、そしてガラパゴスもそうだが、問題はやっぱりコンテンツだと直感。この素晴らしい技術、プラットフォームで何を楽しむか。まだしばらく模索が続くことは間違いないだろう。 BSの商業放送が始まった頃から素人として番組製作の現場に関わらせて頂き、ハイビジョン番組の総合監修を務めさせて頂いて7、8年になるが、当初はハイビジョンという素晴らしいプラットフォームをどう活かすか、模索が続いたし、今も続いている。 人やモノがテレビからこちらに暴力的に迫ってくる、これ見よがしの3D映像は最初は新鮮でも疲れてしまう。こんな映像以外にも3Dというプラットフォームには2Dにはない魅力があると思うし、クリエーターたちは目下、必死に模索しているはずだ。 スマートフォンも、そのインフラとして必要なハイスピードのモバイル通信もそう。これで何をするのか。現状ではメールやウエブやゲーム。今後さらに買い換える動機になるコンテンツはあるのか。 ガラパゴスやiPodなどの電子書籍関連の端末でも、やはり問題はコンテンツ。出版社の編集者としての20数年のキャリア、そして紙の雑誌を創刊したこの1年の経験から、出版は間違いなく電子化される。編集製作や流通のコスト、利便性を考えても、これは時代の必然。 ただ、正直に言えば自分自身、雑誌や書籍の編集者として、もうひとつ「コレはスゴイ! 電子本でなきゃ絶対ダメだ!」という魅力が、魅力的な作り方が描けないところがある。それは商業的な利益に留まらない情報、コミュニケーションの拡がりをどこまで提供できるか、だと考えている。 でもそのためには、これまでの編集者的な視野やスキルでは作れない。 ツイッターから映像編集までさまざまなIT技術をある程度理解し、プロデュースできる能力が求められだろうが、どうすればいいのか。 やってみるしかない、んですけれど。これは自分自身が直面している重い課題。 ところで、毎回楽しみにしている未来の技術展示。 3時間で回ったからあくまで個人的な印象だけれど、今回は未来というほど先を行っているものは少ない。ドコモのものは、どれも技術的には完成度が高く、その気になれば実用化は早期に可能だろう。 ただ、採算に見合う需要があるかどうかは疑問なものが多かった。 ニッチなニーズに応えたものになっているんだけれど、それがニッチからメジャーに化けるかどうか。僕のガラケー、P905iに付いている「プッシュトーク」サービス(この9月末で終了)のように・・・。だからといって開発することに意味がない、わけではない。試行錯誤、それもスケールの大きな試行錯誤をしないと。 見逃しているものがあるか、これからいろんな記事をチェックしてみたい。 僕が知らないで、面白いのがきっとあるとは思うんだけれど・・。 それにしても、コンパニオンのお姉さんばかり撮っているオヤジは、毎度のことながら見ていて「痛い」。カメラショウでもよく居るけど。 事前公開日にやってる人たちは、どんな人なんだろうか。

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